2014-01-01から1年間の記事一覧

悪魔が来りて脚を噛む

1.ボクがテーブルでくつろいでいると 2.悪魔が現れて 3.ボクの脚に飛びかかり 4.噛み付いてぶら下がり 5.前脚の爪を立てて必死で抵抗するも 6.新聞もろとも落下 いつもの朝の光景。

クリスマス

生まれて初めてのクリスマス。クリスマスってナニ?ってうり姐さんに尋ねたら、何だかよくわかんないけど、とーちゃんもかーちゃんもキゲンが良いのでいい日なのは間違いないらしい。とーちゃんからかーちゃんへ かーちゃんからとーちゃんへ 何やらプレゼン…

ミッキーマウス

ネコはニホンゴが話せないって前にも書いたっけ? でもこの家の先輩・ちーちょ兄さんは話せたという噂だ。 『ごはーん!』 お腹が減ってカリカリがなくなると、こう鳴いたんだそうだ(笑) ただあまり知られていないかもしれないけどボクらは話せないけど、リ…

相棒

みかんがしおらしく静かだったのは、たった1晩。 朝になるといつもの天真爛漫...ではなく傍若無人な彼女に戻っていた(苦笑)。 朝早くからカラダに不釣り合いなエリザベスカラーをブンブン振り回しながらパカラパカラと馬みたいな音を起てて走り回ってボクを…

みかんの一大事

ニンゲンは人を見た目で判断するらしいけど、ボクらネコの目はニンゲンほどは良く見えないんだ。正しく言うと、動きのあるものは蚊1匹でも見逃さないけれど、動かないものはほとんど見えていない。テーブルから落ちてくる食べこぼしの魚は見えるけど、床に…

尊敬

ボクがこの家にやってきてから、うり姐さんはオトナになった...らしい。 ちーちょ兄さんが天国に旅立ってから、みかんがやってくるまでの2年間、うり姐さんはこの家でひとりっ子として過ごした。かーちゃんのお膝は独り占めだし、カリカリはいつでも自由に食…

ガブッ!

真っ白な飼い猫に変身したボク。 うり姐さんはボクが家族に加わったことで、かーちゃんに甘える時間が少なくなったことをあまり良く思っていないみたい。 でも決してボクをイジメたりしないんだ。 『アタシが子猫の時、ちーちょ兄さんはアタシを受け入れてく…

Before after

うり姐さんの命令で、ボクは一晩中毛繕いをした。 胃に舐めとった毛が溜まると、ボクはゲロっと毛玉を吐き出し、また舐める...それを繰り返した。 朝になって一番早く起きてきたかーさんがボクの姿を見て『!』言葉もなく立ち尽くしてた。 ん?何か変かな? …

さよならエリザベス

センセイから抜糸が終わるまではゼッタイに外しちゃダメ!って言われてたエリザベスカラー。 『可愛そうだから、早く外してあげようよ♪』って何かと理由を付けて外そうとするとーちゃんと、『ダメ!絶対にダメ!』ってかーちゃんの闘いが面白かったけど、無…

オスネコの宿命

こんなにぐっすり眠ったのは生まれて初めてかもしれない。 ボクはオスとして生まれて来て、母さんと別れてからは1人で生きてきた。野良ネコのオスってとっても大変で、独り立ちした途端、周りが全部敵になるんだ。 居心地のいい場所は、先輩のオスたちの縄張…

ふつつか者ですが。

清潔なトイレで初めて用を足した後、キレイな飲み水でノドを潤して、ボクは網戸越しに眺めているだけだった憧れの赤いソファに上ってみた。 しばらくして家事を終えたかーちゃんがソファに座ったら、すぐにみかんが膝に飛び乗って、スヤスヤと寝息をたてて眠…

3つのトイレ

夕ご飯のカリカリを食べていたら、背後にただならぬ気配を感じた。振り返るのが怖くて、気づかないフリをしてたら、いきなりかーちゃんが薪ストーブ用の分厚い革手袋をした両手でボクの身体ををガッチリ捕まえた。痛いよ、そんなに強く抱っこしないで!ボク…

カントク

10月になって、ボクのトイレ広場が慌ただしくなった。 前にも言ったと思うけど、ここには”ガレージ“というクルマのおうちが建つらしい。 ボクが新しいウッドデッキで日向ぼっこをしている間も、大工さんがやって来て作業を進めて行く。 とーちゃんは昼間仕事…

窓枠に座って

ボクは2月の生まれだから、冬の寒さを知っている。でもあの時は母さんと一緒だったから、そんなに寒いと思ったことはなかったんだ。ここのところ、朝の寒さで目を覚ますことが多くなった。とーちゃんちの窓が開くのは、かーちゃんがお掃除を始める9時すぎか…

ゴロン!

もちろんたいていの人は知ってることだと思うけど、ネコはニホンゴが喋れない。ボクらネコはあんまり物事を深く考えない傾向があるので、もしボクらが喋ったら、ニンゲンはうるさくて困るだろうなとも思うけど。その代わり、ボクらにはボディランゲージがあ…

ジローはこ

9月も後半になって、夜になると窓が閉じられるようになった。みかんとの網戸越しの会話も部屋の明かりが消えてからは朝までお預け。そしてカヤックのベッドも少し寒くなってきたので、風が当たらない窓の下のベンチで眠ることにした。それでも朝は寒くて、日…

青い首輪

お注射の後、ボクはまたカヤックで眠って、窓際のカリカリを食べて、網戸越しにみかんと遊ぶ普段通りの暮らしに戻った。 少しづつキズも治り、体重も増えて、ボクの身体は元気になった。 かーちゃんが毎日用意してくれるカリカリは美味しくて、みかんとの話…

好事魔多し

高いところに上がれるようになったボク。でも好事魔多し...屋根の上に上って二階の窓から中を覗いてたら、降りられなくなってしまった(涙)屋根の上を歩き回って、降りられる足がかりを探すけど見つからない。だんだん暗くなってきて...声の限りに呼んでい…

タカクラケン

今日、初めて網戸越しにうりさんと話した。うりさんは8才のメス猫。ボクよりもずっとお姉さん...ってか、母さんより年上なんだけど、小柄でとても可愛らしい。 うりさんもボクと同じようにこの家の庭で行き倒れて、母さんだと思ってよじ登ってみたら、ニンゲ…

ホネホネ

この生活を始めて10日目。いつものカヤックで目を覚ましたら、ボクの前脚のキズに毛が生えてきてた。ウッドデッキに上がる階段がとても高くてつらく思えたのに、今じゃひとっ飛びさ。 そうそう、今日、とーちゃんがボクのことを初めて『ジロー!』って呼んだ…

ミステリーサークル

ウッドデッキの下のカヤックで眠り、朝になったら窓際のカリカリを食べ、隣の広場でウンチをして、網戸越しにみかんとお話をする...そんな暮らしを始めて数日が経った。毎朝、とーちゃんは決まった時間に玄関から出てきて、ウッドデッキの床板の隙間からボク…

ジローという名前

どうやら、このカリカリはボクのためにかーちゃんが用意してくれたもののようだ。おなかいっぱい食べて、ボクはウッドデッキの下にあるカヤックという小さなフネの上で眠った。翌朝、お腹が減ったので、ウッドデッキのカリカリを食べに行った。すると窓際に…

招かざる客

ボクはセンセイの病院で3日間を過ごした。あとで聞いた話だけど、"ヒゲ"こととーちゃんはボクを拾い上げた翌朝からトーキョーに行くことになっていて、ボクを見つけた瞬間『困ったことになったぞ。』と思ったらしい。そんなわけで、3日後、ボクはミントグリ…

柚子の樹の下で

ほとんど記憶はないんだけれど、ボクはあの夏の日、柚子の樹の下で短い生涯を終えた。確かすごく暑い日で、薄れゆく意識の中で柚子の葉っぱ越しに見た夏の太陽がとても眩しかった。 突然ボクを呼ぶ声がした。その時、ボクには名前がなくて、『おい!』だった…