青い首輪

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お注射の後、ボクはまたカヤックで眠って、窓際のカリカリを食べて、網戸越しにみかんと遊ぶ普段通りの暮らしに戻った。 

 

少しづつキズも治り、体重も増えて、ボクの身体は元気になった。

かーちゃんが毎日用意してくれるカリカリは美味しくて、みかんとの話は楽しい。ボクはとても幸せなネコになった。

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ボクが生まれ変わった日から半月が過ぎて、窓から見えるカレンダーの数字が「8」から「9」になった日、玄関のベンチで眠っていたボクの隣にかーちゃんが座って、ナデナデしてくれた。
そしてボクの首に青い首輪を巻いてくれた。

首輪には鈴と小さなプレートが付いていて、「ジロー」って名前と電話番号が書いてあった。

『これでアナタもうちのネコ。まだ病気があるかどうかはっきりしないし、手術しないと子猫が生まれちゃったら大変だからお家には入れないけど、もう少し我慢してね。』

かーちゃんはそんなことを言いながら、ずっとずっとボクの頭をナデナデしてくれた。
母さんのペロペロの次ぐらいに気持ち良かった。

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