さよならエリザベス
センセイから抜糸が終わるまではゼッタイに外しちゃダメ!って言われてたエリザベスカラー。
『可愛そうだから、早く外してあげようよ♪』って何かと理由を付けて外そうとするとーちゃんと、『ダメ!絶対にダメ!』ってかーちゃんの闘いが面白かったけど、無事に抜糸が済んで、エリザベスカラーを外してもらうことが出来た。
去勢手術をすると、性格が穏やかになって丸々と太る子もいれば、オスらしい行動が全然変わらない子もいるらしいけど、ボクはどっちなのかな?
ま、ボクはまだ一度も発情期を迎えたことがなかったから、たぶん変わんないと思うけど、体重だけは3.8kgとこの家にやって来た時の2倍以上になったんだ。
家に戻ると、みかんとうり姐さんがボクのもとに駆け寄って来て『良かったね〜!』って自由に身体中をペロペロ出来るようになったボクを祝福してくれた。
エリザベスカラーが外れたら自分の毛繕いを思う存分やろうと思ってたんだけど、まずは...
ボクが痒くてムズムズしてる時に、ずっとそばにいて前脚でカリカリ掻いて、ずっとペロペロ舐めて毛繕いしてくれたみかんにお返しをしなきゃね。
『ジロちゃん、そこそこ、上手ぅ〜♪』
みかんは目を細めて気持ち良さにしっぽをプルプル震わせて喜んでくれた。
じゃ、うり姐さんも...
『アタシはいいわよ。それよりアナタ、自分の毛繕いしなさい。何だか薄汚れてグレーになってるわよ。』
うり姐さんの命令は絶対なので、ボクは薪ストーブの前で夜通し毛繕いをした。