タカクラケン

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今日、初めて網戸越しにうりさんと話した。
うりさんは8才のメス猫。ボクよりもずっとお姉さん...ってか、母さんより年上なんだけど、小柄でとても可愛らしい。

うりさんもボクと同じようにこの家の庭で行き倒れて、母さんだと思ってよじ登ってみたら、ニンゲンのかーちゃんのお膝で。あったかくて、幸せすぎて、そのまま眠ってしまったそうだ。
そして目を覚ますと、かーちゃんの娘の"ねーちゃん"が抱っこしてくれて、子猫だったので最初にミルクとチーズのかけらをもらったんだそうだ。

うりさんは、子猫で可愛かったからすぐに家の中に入れてもらって、お風呂でシャンプーされて(その時ノミが何十匹って溺死したみたい...笑)、この家の猫になったらしい。
とても幸せな気分だったけど、しばらくして部屋の奥から恐ろしい唸り声がして...振り返ると、そこにはとーちゃんよりも顔が大きな猛獣が居たんだって。

その猛獣こそが、母さんが言ってた"ちーちょ"というオス猫。
よりにもよって、うりさんはちーちょの家に住むことになっちゃったんだ。

 

でも、このちーちょさん、ニンゲンの前ではうりさんを無視してそばに近づくことさえ許してくれなかったんだけど、実はとても優しい猫で、二人っきりの時はしっぽを猫じゃらし代わりにして遊んでくれたり、エサをうりさんのために少しだけ残しておいてくれたり...『不器用ですから。』って俳優の...そうそうタカクラケンさんみたいだったんだって(ボクはタカクラケンさんを知らないけど...)

 

2年前、そんなちーちょさんがネコAIDSが原因で15才でお別れすることになった時、うりさんは気付いたそうだ。
ちーちょさんがうりさんをそばに近づけなかったのは、もしかしたらAIDSをうつさないためなんじゃなかったのかって。

なんだか泣けるでしょ?


ボクは全然タイプが違うけど、一度ちーちょさんにも会ってみたかったな。